
2階の床がきしむ・床鳴りの直し方と費用
結論: 2階の床がきしむ場合の修理費用は、薬液注入による簡易補修で約2万〜5万円、1階天井に点検口を開けて下地を補強する工事で約8万〜18万円が目安です。足音のたびに発生するきしみ音は、発生箇所や下地の状態に応じた適切な補修方法を選ぶことが大切です。
2階の床がきしむ原因は何?
2階の床を歩いたときにギシギシ、パキパキと音が鳴る現象は「床鳴り」と呼ばれます。床がきしむ主な原因は、木材の乾燥や湿度変化による伸縮、フローリングの繋ぎ目(実・ざね)の擦れ、下地材と固定釘のゆるみなどです。
特に2階の場合、1階の天井裏にあたる床下構造に直接アクセスしにくいため、音の原因が表面の仕上げ材にあるのか、それとも床を支える野縁や根太などの下地木工事にあるのかを見極めることが重要です。
2階の床鳴りを直す修理費用はいくら?
2階の床鳴り修理にかかる費用は、修繕の方法や工法によって異なります。一般的な費用相場の目安は以下の通りです。実際の金額は現地確認で被害範囲や構造を調査した上で確定します。
| 工事内容・工法 | 費用の目安 | 工事内容の概要 |
|---|---|---|
| 薬液注入工法(簡易補修) | 約20,000円〜50,000円 | フローリングの隙間から専用樹脂を注入し擦れを抑える |
| 1階天井開口・下地補強工事 | 約80,000円〜180,000円 | 1階天井に点検口を設け、下地木工を補強してクロスを復旧する |
以下は、1階天井に点検口を作成し、下地補強と天井クロス復旧を行った場合の具体的なお見積り計算例です。
| 項目 | 内訳・詳細 | 金額(目安) |
|---|---|---|
| 大工工事費 | 1階天井開口・下地木工補強・点検口枠取付け | 45,000円 |
| 内装工事費 | 天井部分クロス張替え・下地パテ処理 | 30,000円 |
| 部材費 | 天井点検口枠材・固定金具 | 5,000円 |
| 現場管理費・諸経費 | 現場養生・廃材処分・工程管理 | 10,000円 |
| 小計 | - | 90,000円 |
| 消費税(10%) | - | 9,000円 |
| 合計 | - | 99,000円 |
※上記は一例です。天井開口の範囲や下地の状態によって変動するため、現地確認で確定します。
床鳴りの直し方は薬液注入と天井開口でどう違う?
2階の床鳴りを修理するアプローチには、主に「床表面からの薬液注入」と「1階天井からの開口・下地補強」の2種類があります。それぞれの特徴や違いは以下の通りです。
| 比較項目 | 薬液注入工法 | 1階天井開口・下地補強工法 |
|---|---|---|
| 主な対象症状 | 実(ざね)の擦れ・微小な隙間 | 下地木の浮き・釘抜け・根太の不陸 |
| メリット | 短時間・低予算で施工可能 | 根本的な下地補強ができ再発リスクが低い |
| デメリット | 構造的な下地破損には効果が薄い | 大工と内装の複数職人が必要になり費用が増す |
| 作業期間の目安 | 約1〜2時間 | 約1〜2日 |
2階の床修理で大工と内装職人の2人が入ると費用が上がる理由は?
2階の床下に直接アクセスできない構造の場合、1階の天井を切開して点検口を設ける作業が必要になります。この工事では、天井を開口して木下地を補強する「大工職人」と、開口周りの天井壁紙を綺麗に仕上げ直す「内装職人」という2種類の専門職人が入る形になります。
実際の施工現場では、このように異なる職種の手配が必要になる工事では、それぞれの基本出張費や工程管理の手間が生じるため、単独の職人作業に比べて諸経費が数万円ほど高くなるのが一般的です。そのため現場では、今後の点検にも活用できるよう、開口部に点検口枠を設置する修繕方法が多く選ばれています。
現場の声(施工担当より)
「床の構造用合板は、桁や梁・根太などの下地に釘で固定されています。
木材の乾燥・収縮、経年劣化で合板が下地からわずかに浮くことがある。
その状態で人が歩いて荷重がかかると、合板がわずかに上下に動き、釘との間で擦れたり、小さなな動きを繰り返します。この摩擦によって「ギシギシ」「キュッ」といった床鳴りが発生します。
また、木材同士(合板と梁・根太など)が擦れ合うことでも同様の音が発生する場合があります。
これが今まで見てきた一番多い原因です。
補修方法としては、下階の天井裏を開口し上階の床裏へアクセスし、再固定・補強を行うことで床鳴りを解消します。」
— 弊社の施工担当(工務)に社内で聞いた内容を、そのまま掲載しています(2026-08-05)
監修: 伊藤(株式会社I.S.M.アーキテクチャ 工務担当)— 本記事の現場情報は、実際に点検・施工を行っている工務担当者が確認しています。
よくある質問(FAQ)
- DIYで市販の床鳴り補修剤を使っても直りますか?
- フローリングの繋ぎ目の擦れ程度であれば市販の樹脂注入材で改善するケースもあります。ただし、下地木材のズレや釘浮きが原因の場合はDIYでの修繕が難しいため、プロによる現地確認をおすすめします。
- 2階の床がきしむのは建物の耐震性に影響しますか?
- 床鳴りの多くは床仕上げ材の乾燥収縮や下地木の摩擦によるもので、直ちに建物全体の耐震性へ悪影響を及ぼす心配はありません。ただし放置すると下地の痛みが広がる場合があるため早めの点検が安心です。
- 2階の床鳴り修理にかかる工事期間はどのくらいですか?
- 薬液注入であれば1〜2時間程度で完了します。1階天井に点検口を設けて下地補強やクロス復旧を行う場合は、半日〜2日程度が工事期間の目安となります。
- 1階の天井を壊さずに2階の床きしみを直せますか?
- 実(ざね)鳴りの場合は床表面からの薬液注入で直せる可能性があります。しかし床下地に根本的な原因がある場合は、1階天井からの開口補強または2階床材の張り替えが必要になります。
- 床鳴りの修理に自治体の助成金やリフォーム補助金は使えますか?
- 床鳴り修理単体での補助金は少ないですが、バリアフリー工事や省エネ改修と合わせて行う際に対象となる場合があります。例えば2026年度の住宅リフォーム支援事業などがあります(※名称・補助額・条件は年度により変わります。申請時点の最新の要綱をご確認ください)。