蓄電池だけで停電に備える考え方

結論: 太陽光がなくても蓄電池だけで停電に備えることはできます。ただし停電中は充電できないので、使えるのは停電前にためた分だけです。停電中に何が使えるかは「容量(kWh)」「停電時の出力(kW・kVA)」「全負荷か特定負荷か」「200V機器に対応するか」の4点で決まります。見積書と仕様書でこの4点を確かめてから比べましょう。
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太陽光がなくても蓄電池だけで停電対策になる?
屋根の面積が狭い、近隣の影になりやすい、あるいは屋根の保証関係で太陽光パネルを設置できない場合でも、単機能型の家庭用蓄電池を導入することで停電への備えが可能です。
太陽光がない場合、普段は電力会社の電気で蓄電池を充電しておき、停電したときにためた電気を家の決められた範囲へ送る使い方になります。いつ充電し、いつ使うかは、機種の設定と電気料金プランの組み合わせで決まります。
停電中は電力会社の電気が止まっているため、太陽光などの発電設備がなければ、蓄電池を充電し直すことはできません。ためてある分を使い切った時点で蓄電池からの電気は止まるので、停電中に何をどれだけ使うかと、容量の選び方がより大切になります。
ご自宅の場合にどうなるかは、状況を見ないと確定できません。現地の確認・お見積もりは無料です(見てもらうだけ・相談だけでも構いません)
特定負荷と全負荷は停電時にどう違う?
停電時に蓄電池の電気が家のどこまで届くかは、「特定負荷型」か「全負荷型」かで分かれます。見積書や仕様書にどちらと書かれているかを、まず確認しましょう。
| 確かめる点 | 見積書・仕様書で見るところ | 業者に聞くこと |
|---|---|---|
| 全負荷か特定負荷か | 型式名や工事内容にある「全負荷」「特定負荷」の表記 | 停電時に電気が届くのは、どの部屋・どの回路ですか |
| 容量(kWh) | 蓄電容量の欄(容量の表記が複数ある場合はどの値か) | 見積書の容量は、実際に使える量の目安ですか |
| 停電時の出力(kW・kVA) | 停電時(自立運転時)に出せる電力の欄 | 停電中に同時に使える家電の合計はどのくらいですか |
| 200V機器 | 停電時の出力電圧(100Vだけか、200Vにも対応するか) | エコキュート・IH・200Vエアコンは停電中に使えますか |
| 切り替え方法 | 停電したときの切り替え(自動・操作が必要)の説明 | 停電したとき、家族は何か操作をしますか |
特定負荷型は、冷蔵庫のコンセントやスマートフォンの充電用コンセント、リビングの照明など、あらかじめ決めた特定のブレーカー回路にのみ電気を送る仕組みです。使える場所が限られる分、無駄な電力消費を防ぎ、蓄電残量を長持ちさせやすいメリットがあります。
全負荷型は、家全体の回路に電気を送る考え方です。停電前に近い使い方ができる一方、消費電力の大きい家電を使うほど残量は早く減ります。また、家全体に届く接続でも、停電時に出せる電力の上限や200Vへの対応は仕様書で確かめる必要があり、「全負荷型だから何でも使える」とは限りません。
エコキュートやIH、200Vのエアコンを停電中も使いたい場合は、①その機器の回路に停電時の電気が届く接続か、②停電時の出力が200Vに対応しているか、③機器の消費電力が停電時に出せる電力の上限に収まるか、の3点がそろう必要があります。
停電時に蓄電池の電気は何時間もつ?
蓄電池にためた電気がどれくらい維持できるかは、機器の容量と停電中に動かす家電製品の消費電力によって決まります。
考え方はシンプルで、「実際に使える電気の量(kWh)」を「使う家電の消費電力の合計(kW)」で割ると、計算上の時間が出ます。説明用の仮の数字で、使える量が5kWh、使う家電の合計が0.5kW(500W)なら、計算上は10時間です。家電の消費電力は動き方で変わり、機種の設定もあるため、この計算は目安として使います。
家電の消費電力は、本体の銘板や取扱説明書で確かめられます。停電中に使いたい家電を書き出して合計しておくと、見積書の容量が足りるかを照らし合わせやすくなります。
もう一つの上限が「停電時の出力」です。容量(kWh)がためられる電気の量なのに対して、出力(kWやkVA)は一度に出せる電気の大きさです。容量に余裕があっても、同時に使う家電の合計が停電時の出力を超えると使えないため、どの家電を同時に使うかも仕様書の数値で確かめましょう。
蓄電池の見積もりを比べる前に何を確認する?
蓄電池単体での導入を進める際は、ご自宅の設備状況と生活動線に合わせた確認手順を踏むことが失敗を防ぐポイントです。
- 分電盤の空きスペースと設置場所の確認(屋内外の配線ルート)
- 停電時に最優先で動かしたい家電の消費電力と電圧(100Vまたは200V)の整理
- 蓄電池本体とパワーコンディショナを据え付ける基礎・搬入経路の確認
- 見積書の容量・停電時の出力・全負荷か特定負荷か・200V対応が、2で書き出した希望に合っているかの照合
蓄電池の設置と分電盤への接続には電気工事が伴います。見積もりの段階で、電気工事をどなたが担当するか、分電盤まわりの工事が見積もりに含まれているかも聞いておくと、会社ごとの比較がしやすくなります。
すでに蓄電池の見積書がお手元にある場合は、記事の最初に挙げた4点が書かれているかをいっしょに確認できます。太陽光・蓄電池・外壁の見積もりは見積もり比較の相談窓口から、停電への備えやそのほかの設備のご相談は下の相談窓口からご連絡ください。
よくある質問(FAQ)
- 太陽光がなくても深夜電力で蓄電池を充電できますか?
- できます。太陽光がない場合は電力会社の電気で充電する使い方になり、どの時間帯に充電するかは機種の設定と電気料金プランの組み合わせで決まります。ただし停電中は電力会社の電気が来ないため充電できず、停電前にためていた分だけを使うことになります。
- 特定負荷型を選んだ場合、後から停電時に使える回路を変更できますか?
- 分電盤まわりの配線を変える工事が必要になり、費用がかかる場合があります。停電中に使いたい部屋と家電を先に決め、見積書で停電時に電気が届く回路がどれかを確認しておくと、後からの変更を減らせます。
- 停電したときは手動で蓄電池のスイッチを切り替える必要がありますか?
- 自動で切り替わるか、操作が必要か、切り替わるまでに電気が途切れる時間があるかは、見積もりの機種ごとに取扱説明書や仕様書で確認します。停電したときに家族が何をすればよいかも、あわせて聞いておきましょう。
- エコキュートやIHなど200Vの機器は、停電中も使えますか?
- 見積もりの機種と工事内容によります。停電時にその機器の回路へ電気が届く接続になっているか、停電時の出力が200Vに対応しているか、機器の消費電力が停電時に出せる電力の上限に収まるかの3点を、見積書と仕様書で確認してください。1つでも合わなければ、停電中はその機器を使えません。
- 停電対策として蓄電池を導入する際、工事期間はどれくらいかかりますか?
- 据え付けや配線、分電盤まわりの工事の内容で日数が変わります。見積もりの際に、工事の日数と、工事中に家の電気を止める時間があるかを聞いておくと、予定を立てやすくなります。
「うちの場合はいくらか」を知りたいだけでも構いません。見るだけ・聞くだけのご相談も、同じようにお受けしています。


